ライトノベルの新人賞に応募する際に重要なのが、レーベルの選び方です。
各レーベルのテイストに合った文章を書けているかどうかはもちろんのこと、競争率等も調べておきたいところです。
この記事では、代表的なライトノベルのレーベルの特徴や、新人賞に応募する際のレーベルの選び方をご紹介します。
ぜひ、応募の際の参考にしてください。
レーベルとは?出版社との違い
まずは、ライトノベルの「出版社」と「レーベル」の違いを説明します。
「出版社」とはその名の通り、「本を出版する会社」のこと。
一方「レーベル」は本来の意味はレコードに貼りつけられていたラベルのことです。
それが転じて出版業界では「ブランド」を意味する言葉となりました。
例えば「KADOKAWA」にあるライトノベルのレーベルが「電撃文庫」、「講談社」が「講談社ラノベ文庫」、さらに、「集英社」が「コバルト文庫」です。
このように、出版社の中にそれぞれレーベルがあるというイメージです。
主なレーベルの特徴と代表作
現在、数多くのレーベルからさまざまなライトノベルが刊行されていますが、レーベルごとに作風は大きく異なっています。
ここでは、主なレーベルの特徴や代表作をご紹介しますので、ご自身の作風と照らし合わせてみましょう。
電撃文庫
ライトノベルにあまり詳しくない人でも、本好きなら耳にしたことのある程に有名なレーベルで、今までに数々の大ヒット作を輩出してきました。
ライトノベルといったら電撃文庫!と連想する人も多いのではないでしょうか。
幅広いジャンルと系統の作品を扱っているレーベルです。
<代表作>
- ソードアート・オンライン
- とある魔術の禁止目録
- 魔法科高校の劣等生
角川スニーカー文庫
ライトノベルに興味がない人でも手に取りやすい作品を、数多く輩出しているレーベルです。
ワクワクするような少年向けの冒険談が多いのが特徴で、現在はオリジナル作品に加えて「月刊少年エース」やその派生誌連載のマンガをノベライズした作品も刊行されています。
<代表作>
- 「機動戦士ガンダム」シリーズ
- 「涼宮ハルヒ」シリーズ
- この素晴らしい世界に祝福を!
富士見ファンタジア文庫
老舗レーベルで、主に10代向けのライトノベルを数多く刊行しています。
学園系や萌え要素を含むファンタジー作品を得意としており、いつの時代も若者に受け入れられるよう、さまざまな創意工夫を行っているレーベルです。
<代表作>
- アサシンズプライド
- 冴えない彼女の育てかた
- デート・ア・ライブ
MF文庫J
萌え要素が強い小説を数多く刊行しているレーベルです。
可愛い女の子が出てくる作品や、ハーレム系の作品が多いというイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか。
また、作品がアニメに展開することが多い、メディアミックスに強いレーベルとしても知られています。
<代表作>
- Re:ゼロから始める異世界生活
- 可愛ければ変態でも好きになってくれますか?
- ようこそ実力至上主義の教室へ!
GA文庫
新人育成に力を入れているレーベルとして知られているのがGA文庫です。
コメディ作品が多く、パロディー要素が含まれているライトノベルを数多く刊行しています。
近年はメディアミックス展開も多数進行しています。
<代表作>
- 織田信奈の野望
- ゴブリンスレイヤー
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
新人賞に応募する時のレーベルの選び方
ここからは、ライトノベルの新人賞に応募しようと考えている方向けに、レーベル選びのコツをご紹介していきます。
新人賞入賞を狙うなら、どのレーベルに応募するかをしっかりと考えなくてはいけません。
どのコンテストに応募すべきか迷った際のヒントにしてみてください。
好みの作家・小説を出版しているレーベル
レーベル選びに迷った時、好きなライトノベルや好きな作家の小説を出版しているレーベルの新人賞に応募するのも一つの方法です。
特にライトノベルは一般小説とは違い、長期連載することが前提で作品が選ばれます。
そのため、作家名よりも作品名の方がメジャーであることが一般的です。
「好きな作家がいない」という人も、好きな作品や手本としている作品は少なからずあるでしょう。
その作品のレーベルこそ、自分の作風とマッチしているレーベルということになります。
まずは、好きなライトノベルや作家のレーベルの新人賞をチェックしてみるのはいかがでしょうか。
自分の書くジャンルに力を入れているレーベル
まずは自分のライトノベルを客観的に分析してみましょう。
どんな文体や描写を使用していて、どんなキャラクターが登場するのか、物語の舞台はどうするか等、分析するうちに自分の強みが見えてくるはずです。
それをもとにレーベル選びをしても良いでしょう。
魅力的なキャラクターを生み出すのが得意、ギャグ系のストーリーが得意という人は『富士見ファンタジア文庫』、一癖も二癖もあるストーリーやSF系の作品が得意なら『星海社FICTIONS』、他の作品にはないオリジナリティあふれるライトノベルで勝負したい場合は『ガガガ文庫』等、自分の強みや書きたい作品とマッチしたレーベルを選ぶことも大切です。
まとめ
ライトノベルの新人賞に応募する際に、作品の質と同じくらい大切なのがレーベル選びです。
どれだけ素晴らしい作品を仕上げても、応募したレーベルが求めている作風とマッチしなければ、落選してしまう可能性は高くなります。
この記事を参考に各レーベルの特徴をしっかりと見極めて、レーベル選びを行いましょう。