背景デザイナーの仕事内容とは?必要なスキルも解説
背景デザイナーに興味がある人は、その仕事内容や求められるスキルが気になりますよね。背景デザイナーはゲーム等の作品制作において、非常に重要な役割を果たします。
この記事では、「背景デザイナーに興味があるけど、詳しく知らない」という人のために、背景デザイナーの仕事内容や仕事をするために必要なスキルについてご紹介します。
背景デザイナーとは?
背景デザイナーは、ゲーム制作現場において、ゲームの世界観を表現する背景イラストの作成や、背景イラストを3DCGで表現する職業です。
また、ゲームだけではなく、CGグラフィックが用いられるアニメや映画、CM等の背景をデザインすることも少なくありません。
背景デザインはその作品の世界観を表現するために欠かせない要素の一つであり、背景デザイナーは重要な役割を担っています。
背景デザイナーの仕事内容と業務の流れ
背景デザイナーの仕事内容や業務の流れを詳しく見ていきましょう。
打ち合わせ
まずは監督やディレクターと打ち合わせをして、背景デザインを制作するにあたって必要になる情報を共有します。
作品や企画の概要、世界観、季節、天候、時間等の設定を打ち合わせで決定することが目的です。背景デザインの方向性が見えたら、それらの情報をもとに、コンセプトアートを作成します。
ラフデザイン作成
ゲームプランナーが作成した企画書にある、背景やゲームステージの設定をもとに、背景のラフデザインをつくり上げていきます。ラフデザインを作成することで、イメージが共有できるため、改良もしやすくなります。
モデリング
ラフデザインに問題がなければ、モデリングの作業に移ります。モデリングは、CGソフトを使って、2Dで描かれている背景を3Dにする作業です。
背景のこまかい部分まで立体的につくり込むことによって、プレイヤーがゲームに没入しやすくなります。
テクスチャリング
モデリングしたCGの背景に色をつける技法を、テクスチャリングと言います。これは完成したポリゴンに画像を貼りつけるような要領で色や質感を演出することができる手法です。
石や木目等のテクスチャーを作成して、シールを貼るような感覚で画像を貼っていくことで、リアリティのある背景に仕上がります。
ライティング
現実世界のようなリアリティを表現するために欠かせないのが、ライティングという作業です。
ライティングでは、朝日や夕日等の自然光、室内の照明等を想定して、光の当て方や強弱、陰影等を調整します。このようにして、季節や時間、場所の雰囲気を演出していきます。
エフェクト
最後に行うのは、シーンに合わせてエフェクト効果をかける作業です。環境エフェクト効果をかけることで、温かさや冷たさ、太陽光、暗闇等を演出することができるので、そのシーンの空気感をつくり上げることが可能になります。
背景デザイナーに求められるスキル
背景デザイナーとして仕事をするためには、さまざまなスキルが求められます。特に重要となる3つのスキルをご紹介します。
デッサン力
背景デザイナーは、イメージを分かりやすく表現するために、風景や空間をイラストで絵に描くため、基本的なデッサン力は欠かせません。デッサン力を上げるためには、お手本をさまざまな角度から見ながら繰り返し模写を行いましょう。
また、ゲームの背景の場合、戦国時代や未来の世界、ファンタジーの世界等、実在しない世界を描くことが多いです。さまざまな物体のデッサンを行うことで、実在するかのように錯覚するリアリティを表現できるようになるはずです。
空間構成力
ゲームの背景は絵画のような一枚の絵とは違い、自由に動き回るキャラクターに対してさまざまな角度から見られるものです。そのため背景デザイナーには、地形や自然、建物等を三次元で捉えることができる空間構成力が必要になります。
物体の位置や大きさ、形状、方向、間隔等を多角的に捉えて、立体的に表現するスキルが重要です。これができないと、立体の背景に違和感が生じてしまいます。
グラフィックソフトのスキル
背景デザイナーは、背景のイラストを描くだけではなく、CGを用いて立体的に表現する仕事です。そのため、グラフィックソフトのスキルが必要不可欠です。
2DソフトであればPhotoshopやIllustrator、3DソフトであればZbrush、MAYA、3dsMAX等がよく使われています。
就職活動の時に、ポートフォリオ(作品集)の提出が求められることもあるので、今のうちからこれらのソフトのスキルを身につけておきましょう。
まとめ
背景デザイン一つで作品の雰囲気がガラリと変わるため、背景デザイナーは非常に大事な役割を担っています。
背景デザイナーをめざすのであれば、デッサン力や空間構成力といった絵を描くスキルはもちろん、2Dや3Dのグラフィックソフトを使いこなすスキルが必要です。
絵を描くスキルやグラフィックソフトのスキルをすべて独学で身につけるのは、かなり困難であると言えるでしょう。
背景デザイナーをめざすなら、ゲーム専門学校で必要なスキルを学ぶことをお勧めします。ゲーム業界とのコネクションがある専門学校を選べば、在学中にインターンシップに参加できる、就職を有利に進められるといったメリットも。
背景デザイナーに興味がある人は、専門学校の体験会や説明会に参加してみてはいかがでしょうか。