【初心者向け】アニメのつくり方について、手順やお勧めツールを分かりやすく解説
日本のアニメは国内のみならず、海外からも高い評価を得ています。
そんな日本に住むアニメ好きのみなさんなら、「自分でアニメをつくってみたい!」と考えたことがあるのではないでしょうか?
この記事では一般的なアニメ制作の手順やお勧めツール、ポイントを解説します。アニメづくりにチャレンジしてみたい方はぜひご覧ください。
アニメ制作の手順
始めに、一般的なアニメ制作の手順をまとめました。個人でアニメ制作をする場合も、以下の手順に沿って進めてください。
企画構成
最初に行うのは企画構成です。物語のテーマやコンセプト、簡単なストーリー展開、おおまかな登場キャラクター等、作品の大枠を決めていきます。まず大枠を決めて、その後にシナリオやキャラクターの詳細等こまかな部分を詰めていくという訳です。
なお、企業でアニメ制作を行う場合は、この段階で制作に関わるスタッフや主要キャスト等の人選も行われます。
シナリオ作成
大枠が決まったら、次はシナリオ作成に入ります。
例えば企画構成でストーリーの山場や結末を決めていたとしたら、「なぜその山場が訪れるのか?」「その結末に至るのか?」を考えながら、間を埋めるように全体の流れをつくっていきます。
企業でアニメ制作を行う場合は、シナリオ作成の段階でアニメ監督によるチェックや修正が行われるのが一般的です。
絵コンテ作成
絵コンテとは、ストーリーの大まかな流れを簡単な絵や文字で表したものです。シナリオを基に、以下のような要素を書き込みながら作成します。
- シーンごとの構図
- キャラクターの動き
- カメラワーク
- セリフ
- 効果音
- カットの秒数
- シーン番号やカット番号
絵コンテを作成することで、あるシーンでキャラクターのどのような動きを表現するか、どのようなセリフや効果音を入れるか等が分かりやすくなり、後の編集作業がスムーズに進められるようになります。
原画作成
続いて原画作成に移ります。原画はアニメのベースになるものであり、作品内における動きのポイントとなる箇所に配置されます。
原画の枚数に決まりはなく、動きの複雑さや作品に求めるクオリティに応じて変わります。
なお、企業でアニメ制作を行う場合は作成された原画に対し、作画監督が修正や調整を行うのが一般的です。
中割り作成
中割りとは、原画と原画の間をつなぐために用意する絵のことです。中割りを入れることで、原画同士が違和感なくつながって滑らかな動きを表現できます。
中割りの枚数もまた決まりはありません。動きに違和感がなくなるよう、意識しながら必要な枚数を作成します。
編集
最後は原画と中割りを組み合わせたり、セリフや効果音を入れたりする編集作業を行います。
不要な箇所は思い切って削除・修正し、全体の微調整を行いながら、アニメ作品としての完成をめざします。
アニメ制作のお勧めソフト・ツール
今の時代、アニメ制作には何かしらのソフトやツールが使われています。個人でアニメ制作を行う場合も、ソフトやツールを使うとスムーズに作業を進めることができ、作品のクオリティが上がります。
ここでは個人でのアニメ制作にお勧めのソフト・ツールを紹介するので、これからアニメ制作にチャレンジする方は試してみてください。
【無料】Animation Desk
イラストソフトと編集ソフトの機能を兼ね備えたアニメ制作ソフトです。直感的に使いやすいうえに、豊富なブラシや多種のレイヤー等の機能性も抜群。加えて無料で使うことができます。
初心者からプロまで、幅広く使える汎用性の高さも魅力と言えます。一度アニメ制作にチャレンジしてみたい人はもちろん、いずれ本格的なアニメ制作に携わりたい人にもお勧めです。
Animation Deskはパソコンだけではなくスマートフォンやタブレットでもダウンロードができます。お持ちのデバイスでまずは試しに使ってみてください。
【無料】AnimeEffects
同じく無料のAnimeEffectsは、ポリゴンメッシュの変形をベースとした2Dキーフレームアニメーション制作ツールです。移動、回転、拡大縮小等の基本的な変形に加え、ボーン変形、自由変形、不透明度、画像の切り替え等、さまざまな要素をアニメーションさせられます。
ペンタブレット操作やキャンバスの回転に対応しているので、まるで絵を描くようにアニメーション制作ができるのもポイントです。
【有料】After Effects
少しでも本格的なアニメ制作をしたいならAfter Effectsがお勧め。IllustratorやPhotoshopで有名なAdobeのソフトで、2Dに限らず3DCG(一部)を含めたほぼすべてのアニメーションの制作が可能です。
料金は月額2,728 円、学生は月額1,980 円で利用できます。アニメ制作に慣れてきてよりハイクオリティな作品づくりにチャレンジしたい人や、3DCGのアニメ制作に興味がある人はぜひ試してみてください。
アニメ制作4つのポイント
最後に、アニメ制作をする際のポイントを4つまとめましたので、制作時に意識しましょう。
フレームレートとは、1秒間に何枚の絵(静止画)が使われているかを表す数値です。「fps」という単位を用いて、30fpsや60fpsと表されます。
一般的なアニメは、1秒間に24枚の絵を使用していることを表す「24fps」で制作されます。原画や中割りを作成する時の参考にしましょう。
ただし、シーンによってはさらに多くの絵を使うこともあれば、反対に少ない絵で済ませられることもあります。制作するアニメに合わせてフレームレートを調整することが大切です。
違和感のないアニメ制作をするためには、各動きの法則を理解しなければなりません。
例えば「歩く」「立つ」といった簡単かつ一般的な動作も、ある法則に基づいた動きとなっています。法則を理解しないままアニメで表現しようとすると、正しい動きにならず違和感のあるでき上りに。
このため、特に原画を作成する時は使用する動作の映像や研究をチェックし、法則を学びながら進めましょう。
原画に比べると中割りは軽視されがちですが、決して手を抜いてはいけません。中割りは、そのできが作品のクオリティを左右する程に大切だと言われています。
中割りがしっかりつくり込まれていないアニメは、躍動感や臨場感に欠け、おもしろみがなくなってしまいます。動作がガタついて不自然な仕上がりになってしまうこともあるでしょう。
中割りも原画と同じくらい、丁寧につくるようにしてください。
たくさんのアニメを見ている人程、テレビで放映されているような作品に憧れ、本格的なアニメ制作をしたいと思ってしまいがちです。
しかし、テレビでみるようなアニメは簡単につくれるものではなく、多くのスタッフが協力したうえででき上がっています。個人でつくるのはとても困難です。
初心者の方は、できるだけ簡単なアニメ制作から始め、少しずつノウハウを身につけていくようにしましょう。簡単な作品でも1つ完成させるだけで、モチベーションが上がります。
まとめ
この記事では一般的なアニメ制作の手順やお勧めツール、ポイントを解説しました。手順を理解し、便利なツールを使えば簡単なアニメ作品なら個人でも制作が可能です。アニメ制作にチャレンジしてみたい人は、この記事を参考に自分だけの作品づくりに取り組んでみてください。
アニメ制作を続けていく中で、「プロとして通じるくらいの知識やスキルを身につけたい」と考えるようになった人には、デジタルアーツ東京のアニメ学科をお勧めします。
デジタルアーツ東京は、アニメや声優、イラスト、ゲーム等、サブカルチャーの分野に特化した専門学校です。アニメ学科では実際にプロが使用する最新のソフトやコンピュータを使いながら、現場で即戦力となる技術とノウハウを、基礎から身につけていきます。
アニメ業界とのパイプも太く、就職には絶対的な自信あり。就職活動を有利に進めることができます。インターンシップの機会を活かし、在学中に実際のアニメ制作に携わることも可能です。
まずは資料請求、体験入学からご検討ください。