アニメーターをめざすなら知っておきたい「ポートフォリオ」とは?
アニメ業界での就活について色々調べてみると、ポートフォリオという言葉をよく見かけるかと思います。
ポートフォリオは、アニメーターやCGクリエーター、背景美術等、アニメ業界のクリエーターの就活では欠かせないものです。
アニメ業界への就活を控えている方はもちろん、アニメ業界に興味がある方も、ポートフォリオについて学んでみましょう。
ポートフォリオの目的
アニメーターやCGデザイナー等、アニメ業界で制作をする場合は、就職活動の時にポートフォリオの提出を求められます。
ポートフォリオとは、その人の画力や実力、実績が分かる作品集のことです。
アニメ制作会社は、応募者がどれくらいの実力があるのかを素早く判断するためにポートフォリオを見ます。
また、ポートフォリオから「この会社に入って何をしたいのか」を読み取ります。
ポートフォリオをつくる時は、これらの目的を意識するようにしましょう。
ポートフォリオの構成
ポートフォリオは、形式の指定がない限りクリアポケットのファイルに作品を入れ込むのが一般的です。
表紙・扉・目次・プロフィール・作品・最終ページ(「ありがとうございました」等の簡単なあいさつを入れる)の順に構成し、総ページ数は40〜50ページ前後に収めます。
採用担当者は多くの応募者のポートフォリオを見るので、読むのにあまり時間がかからないページ数に収めると良いとされています。
作品には、使った画材やソフト、制作時間等のキャプションをつけましょう。
ポートフォリオのポイント
ポートフォリオを制作する時のポイントは、次の通りです。
前半に力作を
ポートフォリオは、前半のページで惹きつけられるかが勝負になります。
特に、書類審査で多くの応募があった場合、最初の数ページで合否を判断されることもあります。
自信作は1ページ目に入れるようにしましょう。
自主制作も入れる
専門学校に通う場合、授業で制作した課題を入れ込むこともできます。
ただし、課題だけではなく自主制作した作品も入れるようにしましょう。
授業内だけでなく、授業外でも積極的にアニメ制作をしてきたというアピールになり、実績や積極性が評価される可能性があります。
企業によって作品を変える
アニメ制作会社によって、作風や得意としていることが違います。
企業に合わないポートフォリオを提出すると、「この人のやりたいことは、うちではできない」と判断されて、不採用になってしまうかもしれません。
1社1社の作風をよく理解して、企業に合わせてポートフォリオに入れる作品や順番を工夫しましょう。
アニメーターのポートフォリオに何を入れる?
ここで、ポートフォリオで一番大切な「何を入れるか」について解説してきます。
基本的には、模写・スケッチ・レイアウト等を入れると良いでしょう。
模写は、写真や雑誌、映画のワンシーン等、何でも構いません。
人物、動物、背景等、できるだけ色々なイラストを入れると良いですが、大切なのは何に興味があって、何を描きたいのかが分かるようなポートフォリオにすることです。
また、アニメーターは線画を重点的に見られるので、線がしっかり分かるイラストにしましょう。
アナログとデジタル両方入れておくのがベストです。
基本的に色塗りは不要ですが、色塗りをする場合、線画を邪魔しない色鉛筆や水彩等の画材を使います。
デジタルでしっかり着彩したものは、線画が分かりにくくなるのであまりお勧めしません。
他職種のポートフォリオ
アニメーターのポートフォリオを解説してきましたが、ここからは他の職種のポートフォリオについても簡単に紹介します。
なお、どの職種でもポートフォリオの目的と構成、気をつけるべきポイントは同じですが、入れ込むものが変わります。
・CGクリエーターのポートフォリオ
アニメーターと違い、色塗りまで終えたCGイラストを入れます。
3DCGを使った作品も入れると良いでしょう。
キャラクターも大切ですが、料理や小物のCGイラストも用意すると、技術力を判断しやすいです。
また、デッサンやクロッキーを入れて、画力もアピールしましょう。
・背景美術のポートフォリオ
背景美術の場合、背景画をメインに入れます。
正確なパースで、さまざまな場面の背景画を用意します。
現場でも多く使われるPhotoshopを使用するのが望ましいですが、アナログでも描けることをアピールするため、手描きの背景も数点入れましょう。
また3DCGを使った背景も描くと、強みになります。
まとめ
ポートフォリオはアニメーターをはじめ、アニメ業界のクリエーターの就活に必須です。
合否に大きく影響するので、募集時に慌てて作品をまとめるのではなく、時間をかけてじっくりと用意するようにしましょう。
専門学校デジタルアーツ東京では、ポートフォリオ制作の指導をしています。
先輩達が実際に就活で使用したポートフォリオも見られるので、企業ごとの傾向や対策も分かります。
専門学校デジタルアーツ東京の就職サポートについては、ホームページやパンフレットでさらに詳しく確認できます。
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