ゲームプログラマーは文系でもなれるのか?
高校や大学はずっと文系で勉強してきたという方にとって、ゲームプログラマーをめざすのはハードルが高いように感じるかもしれませんが、気をつけるべきポイントを知っていれば、文系でもゲームプログラマーになることは可能です。
文系だとゲームプログラマーが難しいと言われる理由
文系がゲームプログラマーになるのは難しいと言われることがあります。
その理由を知り、重点的に克服するよう意識すれば、文系からゲームプログラマーをめざすことも難しくありません。
統計学等が必要とされる分野がある
まず文系だと難しいと言われる理由としてゲーム業界は『統計学』と大きく関係しており、特にソーシャルゲーム業界ではそれが顕著です。
というのもソーシャルゲームはユーザーの声を反映しながら頻繁にアップデートを行うため、ユーザーから集めたデータを解析するのが非常に重要で、どれくらいログインしているのか、どんなコンテンツに課金しているのか…等、さまざまなデータに基づいてアップデートが進められます。
分析したユーザーデータを元に、ゲームの仕様を変更したりユーザーに喜ばれるイベントを追加したりと、統計によってユーザーファーストでゲームを改良していけるのです。
理系的な思考が必要とされる
プログラミングには理系の知識は必要ないと言われることがありますが、理系的な思考は必要で物事を論理立てて考えることが重要です。
そもそもプログラミング自体が理系的な思考の繰り返しで、例えばコンピュータに動作を指示する時、バグの原因を突き止める時等、さまざまな場面で論理的に考えられる理系的思考が必要となります。
文系でもゲームプログラマーになれる理由
論理的な思考が必要であるため理系科目を専門的に勉強していないとゲームプログラマーになるのに不利、と思われやすく実際に必要な思考です。
しかし、ゲーム制作はさまざまな職種が協力し合ってチームでつくるため理系的思考のみでの制作は難しくなります。
採用する企業側が理系か文系かにこだわっていない
新卒向けのゲームプログラマーの募集要項を調べてみると、条件に文系・理系の表記はありません。
どちらかというと、これまで何を学んできて、それを仕事にどう活かせるのかということが重要なようです。
そのため、文系だとしても「仲間とゲーム制作をしたことがある」「専門学校でプログラミングを学んだ」等といった経験があれば、採用される可能性は上がります。
情報系は有利になる傾向がある
学問の分野の中でも、情報系はゲームプログラマーの採用の際、有利になる傾向があります。
情報系はあまり理系・文系という区別がなく、プログラミングだけでなくマスメディア等の情報伝達について総合的に学べます。
そのため、プログラマーやシステムエンジニアに就職するのに有利です。
プログラミングの開発環境が整えられている
一昔前、プログラミングの開発ツールを使いこなすにはかなり手間がかかりました。
というのも開発作業の段階に応じて、ソフトウェアを使い分ける必要があったからです。
しかし現在ではプログラミングの開発環境が整えられ、一つのソフトウェアでプログラミングを行えるようになり、文系でも気軽にプログラミングを扱えるようになりました。
そのため、開発環境が原因で文系が極端に不利になることは少ないです。
コミュニケーション能力の方が求められることもある
そして、ゲームプログラマーに必要な能力にはプログラミングの知識以外にコミュニケーション能力が重要となります。
ゲーム制作は一人で行うものではなく、あらゆる職種の方と関わり連携して制作を進めますので、ゲームプログラマーはコミュニケーション能力も必要となります。
そのためプログラミング能力が優れていても、コミュニケーションが上手く取れなければ優秀なゲームプログラマーとは言えません。
文系はコミュニケーション能力を評価されやすく、そういった点がゲームプログラマーをめざす時に有利に働くことがあります。
文系からゲームプログラマーになるなら
ここからは、文系からゲームプログラマーになるために今から身につけておくべきことをご紹介します。
ゲームプログラマーをめざす際のハードルを乗り越えましょう。
基礎からプログラミングの知識をつける
文系でもゲームプログラマーになれるとは言え、やはりプログラミングの知識は欠かせません。
独学で学ぶ方法もありますが、数学が苦手であったり、完全に未経験であったりという場合はやはり専門学校等でプロから直接学んだ方が効率よくプログラミングの基礎知識が身につきます。
チームで開発する流れを学んでおく
一人でゲームをつくったことがあるという方もぜひ一度、チームでのゲーム開発に挑戦してみましょう。
仕事でゲーム開発をする時は基本的にチームで行いますので、他の人にも解読しやすいコードの組み方等、チーム開発ならではの学びがあり、その経験をもとに現場に入った時のイメージや、スケジューリング、アクシデントの対応等、就職面接で話すことで仕事企業への大きなアピールポイントになります。
まとめ
「文系がゲームプログラマーになるのは難しいのでは」ということは一概に言えません。
確かに理系科目を学んでいないとゲームプログラマーになるのに不利になることもあります。
しかし、文系であることが強みになる場合もあるのです。
足りないところを補い、強みを伸ばすことで、文系からでも諦めずにゲームプログラマーをめざしましょう。