美術教師になるには?どうすれば良いの?
中学校や高校で美術の授業を受け持ち、生徒に絵画や陶芸、彫刻等を教える仕事の美術教師。
クリエイティブな分野の先生でもある美術教師になるには、どのような道のりがあるのでしょうか。
本記事では、美術教師になる流れや資格等について解説します。
美術教師になる流れ
美術教師になるには教員免許が必要です。
従って、まずは教員免許を取得できる学校に行く必要があります。
中学校教員や高校教員等で免許の種類が異なるので、どの学校の教員をめざすのか考える必要があります。
学校で教員免許を取得した後に必要になるのが教員採用試験です。
各都道府県の教員候補採用者試験に合格することで、公立学校の美術教師になることができます。
私立の場合は、各学校の採用試験を受けて合格することで美術教師として働くことができます。
美術教師になるために必要なこと
美術教師になるためには免許を取得し、教員採用試験に合格することが必要です。
しかし、その過程で免許の種類や学校選び、受験対策等が生じます。
そこで美術教師をめざしている方が分かりやすく理解できるよう情報をまとめました。
教員免許
美術教師になる教員免許は三つあります。
一つは、一種免許状です。
四年制大学で取得できる教員免許で、「中学校教諭」「高校教諭」どちらも取得することができます。
四年制大学の教育学部に入学すれば必ず取得できるとは限らないので、事前に志望校について調べる必要があります。
また、短期大学では一種免許状を取得できないので注意しましょう。
二つは、二種免許状です。
短期大学や、教育学科等で所定の単位を修めた場合に取得でき、「中学校教諭」のみ取得が可能です。
三つは、専修免許状です。
大学、大学院で修士の学位を取得した人に与えられる教員免許です。
「中学校教諭」「高校教諭」どちらも取得することができ、一種免許状と内容は変わりません。
学校選び
美術教師になるなら美術大学や美術学校に行かなければならないと考える人は多いのではないでしょうか?
結論を述べると、その必要はありません。
冒頭でも述べている通り、美術教師は教師であり、教員免許と教員採用試験に合格することで美術教師になることができます。
従って美術教師をめざす方の学校選びは選択肢が多いです。
「中学校教諭」「高校教諭」どちらも取得するメリットとしては、中高一貫校の採用に有利に働く可能性があるので、そういった点も踏まえて学校選びは考えましょう。
また、「小学校教諭」の場合は「図工」という形になります。「図工」を教えたい場合は、「小学校教諭免許」を別に取得しなければなりません。
美大、芸大では取得できない場合が多いので注意しましょう。
受験対策
総合大学や美術大学、短期大学、専門学校等、さまざまありますが、受験対策は各学校によって異なります。
一般的な受験と異なるのは、学科試験の他に実技も問われることです。
これは国公立や私立、短期大学等、関係なく実技の結果が試験に大きく影響します。
各学校の配点を調べると、「学科」「実技」ともに最低点を設けている学校が多く、片方だけできても合格できないようになっています。
学科試験に対しては、一般的な大学受験と同じように対策を行いましょう。
問題は、実技対策です。
実技に関しても各学校によって傾向が異なります。
また、実技は正解がないため独学では判断が難しく、専門家による指導が必要です。
美術の予備校に通うことが難しい場合は、在籍している美術の先生にご指導いただきましょう。
また、これから中学校や高校に進学する場合は、在籍している美術教師を調べておくことも重要です。
美術教師に向いている人
美術「教師」と言われるように、教師として美術を教えることになります。
美術の能力が高いことも重要ですが、生徒とのコミュニケーションや広い視野を持って能力を引き出す等、教師として生徒を導くことが求められます。
学生に美術を通して新しい機会や価値観、人としての成長等を共有して行きたいと思える方が美術教師に向いているでしょう。
美術教師の仕事内容
美術教師は、学生に対して絵画や陶芸、彫刻等、美術の実技から座学まで幅広い内容を指導します。
また、美術だけでなく各学生の個性も含め、広い視野を持って創作の楽しさを伝えることが重要になります。
近年は、コンピュータを使ったデザインの授業も積極的に導入されており、コンピュータを使った基本的な創作力も必要になるでしょう。
美術教師の年収
美術教師の年収は、公務員として働く場合だいたい平均が300〜500万円程になります。
科目ごとの給与の差はなく、昇給も年功序列で毎年上がっていきます。
扶養手当や住宅手当、ボーナス等は働く環境によって変化するので、確認が必要です。
私立の場合は学校ごとに異なります。
美術教師になるために今からできること
美術教師になるために最も重要なのは、受験勉強における学科試験と実技試験の準備ですが
今のうちから講習や活動等で現場を知っておくことも重要です。
教師になった後、理想と現実のギャップが原因で辞めることがないようにするためです。
美術に関わらず周りにいる「教師」を観察し、自分と重ね合わせることも参考になるでしょう。
まとめ
美術教師は「教師」です。美術だけでなく生徒と向き合うことが最も重要になります。
美術教師として生徒に何を提供したいのか、なんのために美術教師になりたいのか。
もう一度自分と向き合って最高のキャリア選択を行いましょう。