イラストレーターとグラフィックデザイナーの違いについて
同じ絵を描く仕事でもイラストレーターの他に、グラフィックデザイナーという仕事が存在します。これらの仕事はどのように違うのでしょうか。 また、どのようなルートを辿りイラストレーターやグラフィックデザイナーになることができるのでしょうか。 具体的な仕事内容も含めてこれら二つの仕事の違いについて見ていきましょう。
イラストレーターとは
イラストレーターは、イラストを描くことを仕事としている人のことをいいます。手がけるのは、本の表紙や挿絵、広告、商品パッケージ、ポスター等が主になります。
イラストレーターはあらゆる業種のクライアントから仕事の依頼を受けることになるため、イラスト自体の能力やセンスはもちろん、クライアントや仕事に応じた知識も求められます。
得意な分野やジャンル等、自分の特性を生かして仕事をしていくことが重要であり、またその特性によって他のイラストレーターとの差異化を図るのです。
グラフィックデザイナーとは
グラフィックデザイナーは、新聞広告やカタログなど平面メディアで、情報を発信する仕事です。 イラストレーターとは異なり、一つの作品を全体的に携わります。 イラストレーターはイラストを専門にしているため、グラフィックデザインの中にイラストが存在する関係です。 つまり、グラフィックデザイナーは、どのようなデザインが効果的に情報を伝えられれば、魅力のあるものができるのか等を、常に考えながらメディアの企画からレイアウト、印刷設計まで業務の範囲としています。 デザインに関して広範囲に携わるのが、グラフィックデザイナーという仕事になります。
イラストレーターからグラフィックデザイナーに転身
イラストレーターからグラフィックデザイナーに転身する方はいますが、グラフィックデザイナーからイラストレーターに転身する方はそんなにいません。 なぜならば、グラフィックデザイナーの方でもイラストを描けない方が多いからです。 グラフィックデザイナーは作品全体に携わるため、言ってしまえばイラストはイラストレーターに頼めば良いので描けない場合が多く、イラストレーターからグラフィックデザイナーになる方が多いのです。 これは、イラストレーターの特権とも言えます。
給与
仕事内容だけではなく、イラストレーターとグラフィックデザイナーで貰える給与も異なってきます。 絵を描く仕事でたくさんのお金をもらうには、誰もが知っているような作品を手掛けなければなりません。 一般的にはデザイン会社に勤め、一般的なサラリーマンのように賃金をもらいます。 グラフィックデザイナーの場合、平均年収が300〜430万円ほどです。 大手広告代理店だと30代で1000万円を超えることもあります。 イラストレーターの場合、フリーランスでは1枚何円という給与体系になりますが、デザイン制作事務所に務めると、平均年収は300〜500万円ほどになります。 フリーランスか組織に属しているかで給与は大きくことなってきますが、会所に勤めている場合イラストレーターもグラフィックデザイナーも貰える給与に大きな差はなさそうです。
まとめ
イラストレーターとグラフィックデザイナーでは異なる部分がたくさん存在します。 グラフィックデザイナーは作品の全体に携わる一方で、イラストレーターはイラストを描くことに特化した仕事です。 そのため、イラストレーターからグラフィックデザイナーになる方はいますが、その逆は滅多にいません。 給与体系も組織に属しているかフリーランスでやっているかによって大きく異なりますが、会社勤めの場合、給与に差はそんなにありません。 そのため、絵を仕事にするには自分の働きやすい環境をみつけ、選ぶ必要があります。