グラフィックデザイナーとは? 仕事内容やなり方を紹介
駅やお店に貼ってあるポスターや雑誌の広告ページの多くは、グラフィックデザイナーがデザインしています。自分もグラフィックデザイナーになりたい!と思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際どのようにグラフィックデザイナーになるのか分からないという方も多いですよね。 そこでこのページでは、グラフィックデザイナーになるにはどうすれば良いのかお話ししていきます。
グラフィックデザイナーとは
DTPデザイナーとの違い
グラフィックデザイナーに似た仕事に「DTPデザイナー」があります。
グラフィックデザイナーは印刷媒体やWebサイトに使用するデザイン1つひとつをつくり込むのがメインの仕事です。一方でDTPデザイナーは印刷物全体のレイアウトを構成し、DTPソフトを使って実際の印刷物になる提出用のデータを作成するまでが仕事になります。
最近では同じ仕事を指すことも増えていますが、厳密には上記の違いがあるので印刷媒体またはWebサイトのどちらに携わりたいのか、1つのデザイン制作に集中したいのか制作物全体のレイアウトを考えたいのか等を考えて、めざす道を決めましょう。
グラフィックデザイナーの年収
厚生労働省の調べによると、グラフィックデザイナーの月収は全国平均25.4万円、年収は509.3万円とされています。(※2024年8月時点)
また、国税庁によると日本の平均年収は461万円とされていて、グラフィックデザイナーの年収は他の職業に比べて収入が多い傾向にあることが分かります。
参考:平均給与(国税庁)
グラフィックデザイナーは企業に勤めるのではなく、独立してフリーランスとして働くという選択肢もあり、実績次第では会社員として働くより大きな収入を得られるのも魅力です。
グラフィックデザイナーに向いている人
グラフィックデザイナーに向いている人の特徴は以下の通りです。
- デザインが好き
- 発想力がある
- 流行に敏感
- コミュニケーション能力がある
- 人の意見を素直に取り入れられる
グラフィックデザイナーは技術を求められる仕事なので、デザインが好きで常に学ぶ姿勢を持てる方が向いています。
また、デザインをする際には他にはないアイデアや流行を取り入れて、訴求力を高めなければなりません。柔軟な発想ができ流行に敏感な方であれば、デザイン業務にその力を活かすことができます。
グラフィックデザイナーに対して、黙々と作業するイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実際にはクライアントやプロジェクトメンバー等、多くの人と関わる機会があります。スムーズにコミュニケーションがとれる能力はもちろん、フィードバックを素直に聞き入れることができるかどうかも大切です。
グラフィックデザイナーになるには
後程、詳しく解説しますが、グラフィックデザイナーになるにはデザインの基礎知識やグラフィック作成用のソフトの使い方等を身につけておく必要があります。
また、必須資格こそありませんが、取得しておくと働くうえで有利になる資格はあります。このことから、グラフィックデザイナーになるにはしっかりと勉強をして、可能であればデザインの経験も積んでおくことが大切です。
ここからはグラフィックデザイナーになるまでのルートや、グラフィックデザイナーになるために身につけたいスキルを解説します。グラフィックデザイナーになりたい方はご一読ください。
グラフィックデザイナーになるまでのルート
グラフィックデザイナーになるまでのルートは大きく2つあります。
大学や専門学校に通う
グラフィックデザイナーをめざす場合のもっとも一般的なルートです。デザインの勉強ができる美術大学やデザインの専門学校で学んだ後、デザイン事務所や広告制作会社等の、デザインの仕事に携われる会社に就職します。
その際にはポートフォリオを作成し、自分を売り込むことが重要です。
就職後は実際の仕事を通して経験を積み重ね、実力をつけることで大きな仕事を任されることや、独立のチャンスをつかむこともできるでしょう。
独学
すでに社会人として働いている方に多いのは、独学でデザインやグラフィック作成用ソフトの使い方を勉強して、未経験可のグラフィックデザイナーを募集している企業に応募し、入社するルートです。空いた時間を使って自由に勉強できるので、まとまった時間をつくれなくても、やる気次第で充分な知識やスキルを身につけられます。
ただし、大学や専門学校に通う場合に比べて学習効率は落ちるうえに挫折しがちなので、熱意がなければ夢を叶えることは難しいかもしれません。
グラフィックデザイナーになるために身につけたいスキル
グラフィックデザイナーになるには、センスが必要です。
しかし、それ以外にも必要なスキルがあります。
ここでは、グラフィックデザイナーとして働く時に身につけておくと有利となるスキルを紹介します。
デザインの基礎知識
グラフィックデザイナーになるには、街で見かける広告やWebサイトのデザインをする際に、写真やフォントのレイアウトや配置といったデザインの知識が必要になります。
レイアウトは、グラフィックデザインにおいて基本的なスキルの1つで、見る人の視覚を誘導し、伝えたいことを伝わりやすいレイアウトにデザインするスキルが求められます。
それ以外にもフォントの種類を把握したり、色の使い方等の基本的な知識を覚えたりすることが必要です。
グラフィック作成用のソフトの使い方
グラフィックデザインをするためには、グラフィック作成用のソフトを使いこなせるスキルも必要です。
グラフィックデザイナーは、基本的にIllustratorやPhotoshopを使ってデザインしているので、基本的な操作ができることが前提となります。
操作ができるようになるには、書籍で学ぶこともできますが、専門学校で集中して技術を身につけた方が早く習得できます。
スキルの証明となる資格
グラフィックデザイナーになるには、必須な資格はありませんが、持っていると就職に有利に働く資格はあります。
例えば、Adobe認定エキスパートや色彩検定の資格等は持っていると実務に活かしやすく、スキルの証明にもなる資格といって良いでしょう。
- Adobe認定エキスパート
- Illustratorクリエーター能力認定試験
- Photoshopクリエーター能力認定試験
- 色彩検定
- DTPエキスパート認証試験
グラフィックデザイナーの活躍の場所
街や家の至るところにあるポスターや広告には、グラフィックデザインが使われています。
これらを手がけるグラフィックデザイナーはどんな場所でデザインをしているのでしょうか。
グラフィックデザイナーが活躍できる場所についてみていきましょう。
広告制作会社、広告代理店
広告制作会社や広告代理店は、多くのグラフィックデザイナーが活躍している場所です。
広告代理店は雑誌やWebサイト等のメディアで、スポンサーに広告を提供することで得られる手数料を収益とする企業です。
広告代理店のほとんどが、グラフィックデザイナーを社員として所属させて、自社で広告作成を手がけています。
大手広告代理店は高い給与水準を維持しているので、人気のある就職先です。
企業の広告宣伝部
企業やメーカーの広告宣伝部も、グラフィックデザイナーが存在感を発揮している職場です。
このような会社に籍を置くグラフィックデザイナーは、商品のパッケージやロゴマークのデザイン、商品コンセプトのデザインをして下請け会社に制作を依頼するパターンもあります。
出版社
出版社でもグラフィックデザイナーは頼りにされています。
企画内容やコンセプト、ターゲットに沿ったデザインを考案して、レイアウトや編集を行ったのちに、印刷や出版できる状態にデザインを制作します。
仕事によっては、イラストレーターやコピーライターとチームになって、制作を行うこともあります。
フリーランス
今まで挙げたポジションで、グラフィックデザイナーとしての力がついたら、独立して自分の名前で仕事を受けることも可能です。
自分の頑張りやチャンス次第で、知名度を上げ収入を増やすことができるでしょう。
まとめ
今回は、一人前のグラフィックデザイナーになるにはどうすれば良いか、についてお伝えしました。
グラフィックデザイナーに必ず求められる資格はありませんが、デザインの知識やデザイン用のソフトを扱うスキルが求められます。
独学でも習得は可能ですが、デザイン専門学校でしっかり学ぶ方が短期間で技術を習得できるでしょう。専門学校デジタルアーツ東京では、デザインの基礎から学習することができます。体験入学も実施していますのでお気軽にお問い合わせください。